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肥大型心筋症と診断されたら?

肥大型心筋症の治療

監修:高知大学医学部 老年病・循環器内科学 教授 北岡 裕章 先生

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肥大型心筋症は、適切な治療を受けることで症状の改善、進行の抑制が期待できます。おくすりによる治療とおくすり以外による治療がありますが、非閉塞性肥大型心筋症の場合は左室駆出率(LVEF)によって異なります1。患者さんの状態によって使用する薬剤や治療方針は様々なため、ご不明な点は医師にご相談ください。

LVEFとは、心臓が1回の収縮で、左室に溜まった血液の内何パーセントが全身に送り出されるかをみた指標です。心臓のポンプ機能の正常さが示されます。

肥大型心筋症の薬物療法類

LVEF≧50%の非閉塞性肥大型心筋症に対する薬物療法

β遮断薬やカルシウム拮抗薬というおくすり、または低用量の利尿薬が使われます1

画像:非閉塞性肥大型心筋症に対する薬物療法
画像:症状のが改善と合併症の予防を目的としたおくすり

閉塞性肥大型心筋症に対する薬物療法

症状がある閉塞性肥大型心筋症の患者さんには、症状の改善と合併症の予防を目的とした治療薬と、閉塞性肥大型心筋症の原因に直接作用する治療薬があります1,2

画像:症状のが改善と合併症の予防を目的としたおくすり

LVEF<50%の(収縮機能が低下した)非閉塞性肥大型心筋症に対する薬物療法

β遮断薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬/アンジオテンシンII受容体拮抗薬、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬や利尿薬が使われます1

画像:症状のが改善と合併症の予防を目的としたおくすり

肥大型心筋症の非薬物療法

閉塞性肥大型心筋症に対する非薬物療法

症状のある閉塞性肥大型心筋症の方で、おくすりによる治療で効果がみられなかった時は、以下の治療を検討する場合があります1

画像:STR(中隔縮小療法)
画像:STR

LVEF<50%の(収縮機能が低下した)非閉塞性肥大型心筋症に対する非薬物療法

おくすりによる治療で効果がみられない、重症の心不全症状が存在する肥大型心筋症の方では、以下の治療が検討されます1

画像:心臓再同期療法
  1. 心筋症診療ガイドライン(2018年改訂版)、日本循環器学会/日本心不全学会合同ガイドライン
  2. 塚本蔵:循環器専門医, 28, 一般社団法人日本循環器学会, p50-56, 2019.
  3. 絹川慎太郎:日内会誌. 2020;109:207-214.
  4. 日本循環器学会 他:急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版). p44-52, 2022.
  5. 公益財団法人日本心臓財団:心臓再同期療法 https://www.jhf.or.jp/check/term/word_s/crt/(2025年1月閲覧)
  6. 羽田佑他:日集中医誌. 2024;31:195-202.